スズメバチが発するフェロモン

ハチのフェロモン

フェロモンと情報伝達

スズメバチは化学物質を体外に放出(分泌)することにより,仲間に特有な反応を起こさせたり,情報の伝達をします。
この物質を”フェロモン”と呼んでいます。

メスがオスを誘引する”性フェロモン”はよく知られていますが,スズメバチは他にも色々なフェロモンを放出してます。

性フェロモン

性フェロモンは新女王バチが放出(分泌)し、オスバチに交尾行動を引き起こさせます。

女王物質

女王物質は、階級フェロモンとも呼ばれます。
社会性昆虫(※)は女王物質と言われるものによって、階級社会の形成と維持をしています。 女王バチが発する女王物質は、他のメスの卵巣の発育を抑え、働きバチとしての行動を起こすように働きかけます。 女王の大顎腺から分泌されます。

もし、女王が死んで、女王物質の供給が途絶えると、働きバチや幼虫の中から 生殖能力のあるものが現れ、新たな女王となります。
※社会性昆虫  集団を作り、その中に女王や働き蜂のような階層があるような生活をしているなど、人間のそれに似た社会的構造を備える昆虫を指します。

集合フェロモン

集合フェロモンは働きバチが分泌し、オスバチを巣の入り口に誘導します。
ミツバチには「ナサノフ腺」
スズメバチやアシナガバチには、「ファンデルフェヒト腺」
があり、ここから集合フェロモンを発します。

「ナサノフ腺」はミツバチの腹部末端節の「背面」にあります。
これに対して、スズメバチやアシナガバチの「ファンデルフェヒト腺」は、腹部末端節の「腹面」にあります。
位置は若干の違いがありますが、どちらも腹部末端節にあり、分泌されるフェロモンが「集合フェロモン」として働きます。

警報フェロモン

警報フェロモンとは、自分達の巣に危険が迫っている事を伝える物質のことです。

毒液中に含まれ、自分たちの巣が危険な状態にあることを周囲に知らせるために毒液と共に空気中に散布します。
非常に揮発性が高く、広範囲に効きます。

エサ場マークフェロモン

オオスズメバチの働き蜂から分泌されます。
この匂いを付けた場所に仲間の働き蜂を誘引し、集団攻撃の引き金となります。
ミツバチや他の社会性ハチ類の巣が、オオスズメバチの集団に狙われるのはこのエサ場マークフェロモンのためです。

巣の成虫(ミツバチなど)を捕獲し,肉団子にして巣に持ち帰る際、巣の周囲に腹部から出る餌場マークフェロモンを塗り付けます。
そのニオイに、働きバチが誘引され集団攻撃へと発展します。